こんにちは、川畑です。
突然ですが、投資信託について以下のご質問をいただきました。
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川畑さんに有料でも相談に乗ってもらいたいという、気持ちがある一方で、もしアクティブファンドを購入したら、ファンドマネジャーにもお金を払い、川畑さんにもお金を払っていると、結局は利益が出るものも出なくなるのでは?
その辺の両立をどのようにされていらっしゃるのか、知りたいです。
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私は、投資信託の最低限の仕組みを理解できている前提で記事を書いていたのだと痛感しました。
なので今回は、そもそも投資信託とはどんな仕組みなのか?という内容を書いてみようと思います。
そもそも投資信託とはどういう仕組み?
投資信託の仕組みを説明する前にまず、株式投資について説明しましょう。
株を買うには「単元」という単位ごとに購入しなければなりません。
2018年の10月にすべて1単元100株に統一されましたので、株を買うには、100株ずつ購入することになります。
1株が1000円だったら、1000円×100株=10万円が購入の単位になります。
10万円も投資できない……
という方に向けて投資信託は有効です。
投資信託は、あなたに代わってプロのファンドマネージャーが購入してくれる仕組みです。
投資信託は、プロに任せたいという人から、お金を集めて100社や200社というたくさんの企業の株を購入します。
集めたお金で、購入するので、出資する金額は単元のように、まとまった金額でなくても大丈夫です。
今は、100円から投資信託を購入することができます。
でも、100円でどのくらい購入できるのでしょうか?
投資信託にも価格の表示がありますね。
その価格のことを「基準価額」と言います。
投資信託の単位は「口」と言いますが、基準価額は、1万口当たりの金額になります。
そもそも投資信託は、1口1円からはじまります。
なので、発売されたばかりの投資信託の基準価額は1万円からはじまるのです。
運用の成績が良ければ、基準価額は1万円以上になりますし、運用の成績が悪ければ、1万円以下になります。
もしも、基準価額が1万1000円の時に100円購入すると91口購入できます(小数点以下四捨五入の場合)
株と投資信託の買い方をガソリンスタンドに例えてみると?
投資信託は、株と購入方法が違うことをお伝えしました。
ガソリンスタンドに例えてみると、株を買うには何リットルという単位でないと買えないのですが、投資信託は、ガソリンを3000円分買うなど一定額で購入する感じです。
そのように、投資家が購入できる金額で集めたお金で投資信託は運用されるのですが、投資信託を運用する会社は3社によって分担する仕事を分けています。
これは、投資家のお金を守るための仕組みです。
まず、投資信託を販売する「販売会社」
次に、どんな株を買ったらいいのかを決める「運用会社」
最後に保有している資産を管理する「管理会社」です。
販売会社とは、投資信託を販売する証券会社をはじめ、銀行や郵便局などです。
運用会社は、〇〇アセットマネジメントという名前がついていて、投資信託を運用するファンドマネージャーがいるのがこの運用会社です。
管理会社は、信託銀行です。
投資信託で保有している株を管理しています。
これだけの会社や人が関わっているので、投資信託を運用するのにはコストがかかります。
コストは、手数利用という形で投資家が、負担します。
手数料も3つあります。
購入時にかかる「販売手数料」
保有している間ずっとかかる「信託報酬」
売却時に必要な「信託財産留保額」です。
質問にあった「ファンドマネジャーにもお金を払い、川畑さんにもお金を払っていると、結局は、利益が出るものも出なくなるのでは?」
ファンドマネージャーに支払う手数料は、信託報酬の中に含まれます。
投資信託の手数料はどこに行くのか?
投資信託は、
投資家が購入できる金額で買うことができること。
3社が役割を分担して運用されていることについて話ました
また、3社に分担されているので手数料もそれなりにかかります。
販売手数料は、販売する証券会社や銀行、郵便局に支払う手数料です。
投資信託は、目論見書を読まないと購入できません。
販売会社の窓口では、投資家に目論見書を読み説明をすることで手数料を得ます。
また販売手数料は、投資信託の定めた手数料の範囲で、販売会社が取り分を決めています。
ネット証券会社では、インターネットで購入する場合は、販売手数料がないことが多いですね。
投資信託を保有している間にかかる信託報酬は、販売会社、運用会社、管理会社の3社で分けられます。
信託報酬は、最大で年利2%くらいです。
実際は、毎日差し引かれるので2%を営業日数で割った%になります。
一方、国内株のアクティブ型投資信託は、どのくらいのリターンを上げているのか調べると
3年間で30%のリターンになっています。
「ファンドマネジャーにもお金を払い、川畑さんにもお金を払っていると、結局は、利益が出るものも出なくなるのでは?」
と、ご心配されていますが、ファンドマネージャーの手数料を支払っても十分リターンを得られることでしょう。
また、私の相談料について考えてみましょう。
3年間で国内株のアクティブ型投資信託で
最もパフォーマンスが悪かったのはマイナス11%でした。
もしも、ご自身で選んでマイナス11%の
投資信託を選んでしまったら?
100万円投資信託を購入していたら
11万円も減らしてしまいます。
良い投資信託を選んでしたら、30万円も
増やしています。
私の相談料が10万円だとしても、投資額にもよりますが、利益はちゃんとでますよね!
11万円も減らしてしまうことを考えると、専門家に相談するのは決して高くはないと思います。
価値あることにお金を使うこと
投資をしたことがない方向けに、投資信託の基礎をお伝えしていきました。
そもそもの仕組みを理解できないで「投資はコワイ」と思っている方が多いと感じています。
特にFXの仮想取引をして、怖くなったとか…
そもそも、FXと投資信託では、運用する目的が違います。
FXの場合、解りやすいチャートの時にだけ、勝負するなど、コンスタントに続ける投資ではありません。
投資信託を積立購入することは、どちらかと言うと「貯蓄」に近いものです。
預貯金と違うのは、使えない時期があるということ。
株で運用されている投資信託は、株価が下がってしまうと含み損を抱えてしまうのでその時期は使えないのです。
なので、資産を分散することで、分散している、いくつかの資産は使える状態にしておくことです。
積立投資の書籍を見ると、20年、30年と長く運用することを前提にしていますが、私は、5~10年で足らない時は使ってよいと思っています。
子どもの教育費など、確実にお金が必要になります。
もちろん、複利の効果で考えると20年30年の方が大きく増えるのですが
「お金を使う」ことも大事だと思っているからです。
自分にとって、最も価値のあることに大事なお金を使ってください。
それが「生きる」ということだと思います。
ある程度使える状態の投資には、投資信託がちょうどよいのです。